築200年の古民家、焼杉板を焼く!!|古民家再生DIY
築200年の古民家再生、これまでは片付け、掃除、破壊・・・
気が滅入る作業が長かったですが、ようやく「作る」プロセスに入ります。
さて今回は「焼杉」!!
西日本の古い家では外壁によく使われてきた材料です。
杉の板の表面を炭化させると、風雨に強くなるのだそうで。
しかも天然の炭の黒だから、仕上がりがシブい!
そしてこの「焼杉」、なんといっても焼き方がすばらしいのです。
一言で言ってしまうと、
「3枚の板を合わせて下から火種を入れる」だけ・・・
でもこれが、すごいんです!!!
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杉の板を「しゃくる」!
焼く前に、板と板の合わせ目から雨などが入らないように
板の両端を「しゃくる」作業です。
「溝切りカッター」というスペシャルな道具を使って
こんな感じに。
2cm幅くらいの溝をつけていきます。
そうすると、こういう風に
隙間なく板と板が並べられるというわけ。
杉の板で煙突を作る!
さて、ではいよいよ焼き作業。
まずはしゃくった杉板3枚で、3角柱を作り、荒縄で縛ります。
準備は基本的にこれだけ。
超シンプル!!
この三角柱が煙突になり、
しかもこの煙突自体が焼けて焼杉になるのです。
つまり材料が同時に道具にもなるということで・・・
料理に例えると、皿にソースかけて食べちゃうようなものです。笑
点火!!
というわけで、点火します!!
三角煙突の下から丸めた新聞紙を詰め込んで
新聞紙に火をつけると・・・
次第に煙突の中から、ゴォゴォーッと、うなるような音が聞こえ始めて・・・
支える手に地響きのような振動が伝わってきて・・・
そして煙突の上から・・・火柱!!
新聞紙たったの2,3枚でこのジェット火力。
なんとすばらしい上昇気流の力!!!
そして先人たちの知恵!!
消火!!
それはそうと、
火柱とかジェット火力とかはいいけど、この後どうすんの??
って話ですよね。笑
でもこれまたよくできていて。
基本的には、倒して開くだけです。
煙突を横にした途端に上昇気流が止まるので、ジェット火力は収まります。
あとは、荒縄をほどいて煙突を開くだけで、その瞬間にほぼ消化完了。
これまた非常にシンプルですばらしい。
はい、こんがり焼き上がり!!
ただ、このままにしておくと余熱で勝手にどんどん炭化が進むので
すぐさまジョーロで水をかけます。
焼き加減は職人の勘!
この作業、一番コツがいるのは、焼き加減。
なにせ火柱があがる煙突ですから・・
内側の焼け具合を目視することはできません。
なので、そこは職人の「勘」頼り。
今回は、山村シェアハウス住人のだいちゃんが焼き大臣。
多少の焼き過ぎや焼き不足はあったものの、
初めてなのに安定した仕事を見せてくれました。
はい、これがその成果!!
「焼杉板」約40枚ができあがりました〜。
というわけで、築200年の古民家再生。
ようやくクリエイティブなプロセスに入ってきました。
これから古民家を自分でリノベーションしてみたいという方、ぜひご参考に。
次回は、この焼杉を外壁に貼っていきます!